話題になった論文(新型コロナワクチンについて)

コロナワクチン接種後の皮膚反応というテーマで最近、(といっても2か月も前ですが)話題になった論文からの抜粋と自分なりの考察をまとめてみます。

皮膚科領域で話題になった論文は”Cutaneous reactions after SARS-COV-2 vaccination: A cross-sectional Spanish nationwide study of 405 cases”というテーマで

ワクチン接種後にどのようなトラブルが多いかという内容になります。英語ですがソースのサマリーも張っておきます。

簡単に要約すると

《スペインでワクチン接種後に皮膚反応を起こした405症例の分析結果です。患者数は391人で、使用したワクチンはファイザー製が40.2%、モデルナ製が36.3%、アストラゼネカ製が23.5%で165例が1回目の接種後に、145例が2回目の接種後に皮膚反応が起こっており、発症時間は平均で接種後5.1日、症状の持続期間は平均値で12.2日だった。405例のうち、皮膚反応が接種部位に症状があったのは32.1%、33.5%は全身的な皮膚反応が起きた。主な皮膚反応のパターンは6種類に分類される。COVID-ARMと呼ばれる接種部位の紅斑や腫脹で32.1%、次に蕁麻疹で14.6%、麻疹様の発疹8.9%、水疱性丘疹6.4%、バラ色粃糠疹様(円形から楕円形の数センチの紅斑)4.9%、紫斑が4.0%だった。このほかに水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化や、単純ヘルペスウイルスによると思われる症例が合計で13.8%あった。》

私が現時点(9月中旬)で診療していても、また、地域の先生方と話していても帯状疱疹や蕁麻疹が多いように感じます。その症状は接種後すぐに出る場合もあれば、2,3週間後に出る場合も経験します。

大抵の場合は2週間以内に対処療法にて治癒します。

ただし、診療においてこれらの症状が本当にワクチンの影響ででているのかは証明が難しいため、過去2回の接種で上記の皮膚症状が出た方で、例えば今後仮に、3回目や4回目のワクチンが必要となった場合の接種

についてはどのようにすればよいかという不安が出てくると思います。個人的にはワクチンの副作用、およびコロナに罹患した場合のリスクや後遺症と接種した場合のメリットを比較し判断していくしかないと考えております。

現在は未曾有の事態であり、このようなパンデミックにおいてmRNAワクチンをこれだけ多くの人に、このスピードで打つことは今までにはないことであります。我々は暗闇の中を手探りで、手を繋いで前に進んでいるような状況かもしれません。ワクチンは強制ではありません。人の判断に委ねるのではなく、個々がこれらの情報をもとに判断しなくてはならない状況にあります。ただし、少しずつではありますが、この論文のように情報がでてきております。我々はどれが正しい情報なのか、情報についてどのように考え、どう判断していくのかが重要だと思われます。

2021/9/15

 

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