AIと皮膚疾患 パート2

前回に引き続きイギリスにて「DERM」というアプリが公式に承認されました。
参考ページ(英文):
今までにもメラノーマを高精度に診断できる技術はあったのですが、今回は規制承認を取得していること、精度の高さ、スマートフォンなどで誰でもが使用可能なことが特徴です。
〇 AIを活用した診断支援「DERM」
DERMは、スマートフォンと専用レンズ(ダーモスコープ)を使用し、病変部の画像を撮影するだけで、AIが即座に診断を行うシステムです。AIは撮影された画像を膨大なデータベースと照合し、99.8%の精度で皮膚がんの可能性を判定できるとされています。このシステムはすでに英国の国民健康保険サービス(NHS)の21の医療機関で導入され、13万5千人の患者が診断を受け、1万3千件以上の皮膚がんを発見した実績があります。
〇 皮膚科診療の効率化と患者へのメリット
DERMの導入により、緊急性の低い患者の約40%がAIによって診断されることで、医療機関の負担が軽減され、より多くの患者が迅速に適切な診察を受けられる可能性があります。また、初期段階での皮膚がん発見率が向上することで、早期治療が可能になり、より多くの命を救う可能性が高まります。
〇 日本でのAI診断技術の可能性
日本でも医療DX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中、AIを活用した診断支援の導入が期待されています。当クリニックでも、最新の医療技術を積極的に取り入れながら、患者さんにとって最適な診療を提供できるよう努めてまいります。
皮膚がんは早期発見・早期治療が重要です。気になる皮膚の変化があれば、ご相談ください。 2025/3/12