AED設置
当クリニックでAEDを設置することになりました。
AEDとは、Automated External Defibrillatorの略で、訳すと自動体外式除細動器です。
皮膚科という特殊性から、診察中に患者さんが倒れて使う可能性は限りなく低いのですが、
あそこに置いてあると頭の片隅に入れていただけるだけでも、救える命があるかもしれません。
かなり前の話ですが、研修医になりたての当直当番の時に、胸痛で丸一日眠れない患者さんが救急を受診されました。
上級医である循環器専門の先生と一緒に話を聞いていたのですが、患者さんの胸痛と背部痛がひどく、ベッドに横になってもらい、採血、心電図をとろうとした瞬間に患者さんは意識を消失し、呼吸がほとんどなくなってしまいました。
しかし、上級医は慣れた様子で心臓マッサージを開始し、落ち着いて心電図の装着、除細動器のパッドを付けるように看護師に指示をしました。
看護師さんも落ち着いて全ての準備を整えた後に、上級医が電気によるショックを与えます。
患者は見事生還!
何事もなかったように「何故自分はここにいるんだ?」と聞いてきます。
ここまで数分。一歩間違えば死に至っていたということを考えると、なんて運の良い患者なんだと思ったことを記憶しています。
その後色々経験して、もちろん、成功ばかりではなくダメなこともあったのですが可能性は広がります。
実際に使うことはほとんどないかもしれませんが、これも一つの社会貢献、大森地域への貢献と考えて設置いたしました。
そして自分が診察中に倒れたら誰か使ってください。。。
2018/7/27